ADSENSE

2008年9月19日金曜日

2回目のヒッチハイク

プリモシュトンからスプリットまでの道は約70km。最初のヒッチハイク
の兄ちゃんに40クーナ(850円程度)で、1時間置きに1本、夜の12時まで
プリモシュトンからバスが出ている事を聞いていたので、切羽詰って
ヒッチをする事もない。気が楽だ。ただ、せっかく始めたヒッチハイク
なので日が落ちるまで、後1時間少々試してみたいと思う。

ザダルの時と比べ交通量が少ない。3分に1度ぐらい車が通り過ぎていく。
夕暮れ時だし、田舎町なのでそんなものか。ヒッチをしながら、今晩の
宿の事を考えていた。このままスプリットに着いても、もうインフォ
は開いていないだろうし、ヒッチなのでSOBE(部屋貸し)の客引きも
当てにはできない。宿は100クーナ(2000円程度)以内に抑えたいところだが、
このまま行っても選べないだろうから適当に入るしかない。

そんな事を考えながら、ヒッチをしていると車が止まった。時間にして
40分程度。意外に早かった。今度止まってくれたのは真面目そうな
20才台後半と思われる青年だ。荷物を詰め込み出発進行。

青年の名前はマリュオ。英語に長けているが、癖が相当強い。出身は
リトアニアで今はブルガリア在住らしい。リトアニア語、英語の他に
ロシア語とブルガリア語を話せる。クロアチアへは仕事と休暇を兼ねて
来ていて、この日はリエカから海岸沿いをドライブしてきたそうだ。
この日のマリュオの目的地もスプリットなので、しばらく一緒に行動
する事になった。

トロギールという町が途中にあり寄ってみたかったが、既に日が
落ちてしまっていたので諦めた。どこにも寄らず進み、スプリットに
到着したのは20時過ぎ。とりあえず車を止めて、2人で中心街と
思われる場所へ行ってみると、美しくライトアップされた旧市街地に
出た。マリュオも私もカメラを取り出し、夜の町並みを取りまくった。
宿を探し始めたのは24時を過ぎてから。それでも不思議なもので
宿(SOBE)は見つかり2人で250クーナ(約5200円)だった。

次の日もマリュオと一緒に過ごし、彼から面白いオファーを受けた。
彼の仕事はブルガリアでの不動産業で、他にツーリズムや特産品の
扱いを行っている。扱っている不動産は黒海側の海岸沿いにある
田舎町の土地で、今なら1㎡が4~5ユーロで買えるとか。この地方の
特産品は蜂蜜入りのワインで、彼曰く、これがすばらしい味らしい。
マリュオは私に日本でのエージェントになってみないかと言った。
要するにブルガリアの土地や特産品を日本で売るトレーダーに
ならないかという事だ。流れに乗ってやってみるのも面白いかと
思ったが、今の自分には事業を始める資本が無いので、残念ながら
断った。でも、将来的にはやってみる価値はあると思うので、
住所を交換して、連絡を取り合う事になった。

私は当ての無い旅を続けているので、この機会にブルガリアを
訪れてみるのも良いかもしれない。マリュオの住んでいる場所に
行けば泊めてくれるそうだし、土地やワインを見ておくのも
良いかもしれない。

ヒッチハイクは単に一つの場所から次の場所へ移動する手段と
考えていたが、思いがけない出会いがあるものだ。初っ端から
こんなに面白い人たちに出会えてしまうと、癖になりそうだ。

送信者 around_split
右がマリュオ

0 件のコメント: