あまり調べてこなかったので、この辺りに何があるのかはよく
わからない。とりあえず、ホテルの看板は見えたので、宿泊施設は
あるようだ。
車を降りてから、右に進むか、左に進むか迷っていた。まずは、
ATMを探さないと。。。 お金が無ければ何も出来ない。5分ぐらい
考えていると、通りがかりのおっさんが「Hello」といって陽気に
通り過ぎていった。このチャンスを逃すわけにはいかないと、
近づいていって、ATMが無いかを聞いてみた。すると、英語が
通じない。身振り手振りでがんばってみるが、やっぱり通じない。
すると、おじさんが道路の向こう側を指差して、あっちへ行こうと
言ってきた。見てみると、白髪のおじいさんがカフェの外に座って
手を振っている。ひょっとして英語が通じるのか?と思い、
おじさんと一緒にカフェへ移動した。おじいさんは英語を話せ
なかったが、ATMでお金をおろしたいというのは伝わったようで、
ATMがどこにあるか教えてくれた。歩いて10分ほどの所のようだ。
おじいさんと話していると、また別のおじさんが話しかけてきて、
ATMまでバイクで乗せていってくれるとのこと。おじいさんも
「リュックは見といてあげるから行ってきな」と言っている
ようだった。正直、いきなり来たアルバニアで荷物を置いて
バイクでどこかへ連れて行ってもらうのは心配だったが、
全体の流れから断るのは難しかったので、貴重品だけを持って
残りの荷物はおじいさんに預けてバイクにまたがった。
バイクのおっさんはATMまで乗せてくれ、お金を下ろすのを
待ってくれて、ATMから元の場所まで送ってくれた。そして、
私を降ろしたら、バイバイとそのまま立ち去った。
元の場所に戻った私は、おじいさんに「まぁ、座りなさい」と
接待を受け、カフェで少しお話をする事になった。当然英語は
使えないので、身振り手振りとホワイトボードで
コミュニケーションを取り合った。そのうち、おじいさんが
どこに泊まる予定なんだいと言うので、「ん~、その辺の
道端で寝ようかな」と冗談半分で伝えると、「ならうちの
ガレージを使うと良い」とありがたいオファーをくれた。
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おじいさんの家はカフェのすぐ後ろにあり、ガレージへ着くと
息子さん(30歳)が椅子に座ってくつろいでいた。夜までずっと
暇なので、息子さんと一緒にくつろいでいると、近所の子供達
が4~5人集まってくる。みんな初めて日本人と話して楽しそうだ。
その中の1人だけ、英語が多少できる子がいて、その子が通訳
として活躍してくれた。13歳と言っていたが、学校で習った
だけであれだけ会話ができるようになるとは驚きだ。
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夜になると、息子さんが近所のインターネットカフェに連れて
いってくれ、そこでサッカーゲームを楽しんでいた。この時は
プレーしなかったが、日本で私も相当ハマったゲームなので、
アルバニアでもプレーされている事に驚いた。プレーステーション
ではなく、パソコンを使っていたので、多分違法系のやりかた
だと思うが、まぁ誰もまだつっみを入れる人はいないだろうな。
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結局、ガレージではなく、息子さんと同じ部屋に泊めてくれたので、
気持ちよく寝ることができた。家は大きく、寝る場所はたくさん
ありそうだが、2階~4階はまだ骨組みだけらしい。
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次の日、ティラナ行きの乗り合いタクシーへ乗る際におじいさんが
運賃を払ってくれた。最初から最後までお世話になってしまった。
今度アルバニアを訪れる際は、何か恩返しをしないといけないな。
シュコーデルは忘れられない土地になった。